オフィス移転は企業にとって大きな決断です。働く場所の単純な変更ではなく、社員の働き方や企業の文化に大きな影響をあたえる重要なプロジェクトです。当然ながら、移転の準備や実行には多くの労力と時間がかかります。
本記事では、オフィス移転の流れや注意点、仲介会社の選び方などを詳しく解説します。成功する移転のために必要な情報を知り、効率的で効果的な移転を実現しましょう。
オフィス移転の優先順位
オフィス移転を検討する際は、企業の目的や状況に応じて優先順位の設定が重要です。主な優先事項は、社内満足度やリクルーティング、企業ブランディング、財務面の改善などが挙げられます。複数要素のバランスを取りながら検討していきましょう。
エンゲージメント(社内満足度)
オフィス移転は社員の満足度と生産性に大きく影響する重要な要素です。快適な環境で働くことでモチベーションが向上するだけでなく、離職率の低下にもつながります。
新オフィスでは、社員のニーズに合わせた設備や空間づくりが重要です。アクセスの良さも極めて重要で、主要駅からの近さや複数路線の利用可能性、周辺の飲食店やコンビニなどの充実度も考慮しましょう。コミュニケーションを促進するオープンスペースや休憩スペースの設置、現代のワークスタイルに合わせた会議室やブースの確保も非常に重要です。
また、車通勤者のための駐車場や育児中の社員向け保育施設など、多様なニーズへの対応も検討すべきでしょう。移転計画に社員の意見を取り入れることで、新オフィスへの期待感や愛着も高まります。アクセスのよい立地選びと快適なオフィス環境の整備を通じて、社員満足度の向上を目指しましょう。
リクルーティング
オフィス移転は、採用活動にも大きな影響をあたえます。とくに採用を強化したい企業にとって、アクセスのよさは必須条件となります。優秀な人材を惹きつけるには、通勤のしやすさが重要な要素となるためです。
また、オフィスの内装や設備も、企業の印象が変わる重要な要素です。モダンで快適なオフィス環境は、企業の成長性や従業員への配慮をアピールできます。
企業ブランディング
オフィスの立地や外観は、企業イメージに大きな影響をあたえます。とくに、信用力が重要な業態の企業は、オフィスの立地にこだわるべきです。一等地や有名ビルのオフィスは、取引先や顧客に対して安定性や信頼性を印象づけます。
同時に、ビルのグレードも企業の信用に大きく関わってきます。高級感のあるエントランスや最新のセキュリティシステムを備えたビルは、企業の品格や先進性を表現してくれるでしょう。
財務面の改善・最適化
オフィス移転を検討する際は、財務面の最適化も重要な要素です。賃料と稼働人数とのバランスを慎重に検討し、会社の将来性を見越した判断が必要です。一般的に、稼働人数が多いほど、必要な賃貸面積が増え、賃料も上がる傾向にあります。
しかし、単に現在の従業員数だけでなく、今後の成長予測も考慮に入れるべきです。急成長を見込む企業であれば、余裕を持った広さを確保することで、将来的な増員にも対応できます。
新オフィスを探すまでの流れ
新オフィスを探す過程は、企業の将来を左右する重要なステップです。課題を整理し、しっかりと計画・立案することで、最適なオフィスを見つけられるでしょう。
移転計画の立案
オフィス移転の成功には、正確な計画立案が重要となります。まずは移転の目的を明確にし、現状の分析を行いましょう。その後、具体的な条件や目標を設定します。
この過程で、社内のさまざまな部署や立場の意見を聞き、総合的な判断を行うことが重要です。計画立案には時間がかかるため、十分な時間を確保しましょう。
オフィス移転の目的を明確に設定することは、プロジェクト全体の方向性を決める重要なステップです。たとえば、業務効率の向上や社員の満足度アップ、コスト削減、企業イメージの刷新などが考えられます。
目的によって、重視すべき条件や優先順位が変わってくるため、経営陣や各部門の責任者と十分に協議し、会社全体としての目的を定めましょう。
効果的なオフィス移転のためには、現状の詳細な調査と分析が不可欠です。まず、現在のオフィスの使用状況を精査します。各部署の占有面積や会議室の稼働率、共用スペースの利用状況などを細かく調べましょう。
また、社員の働き方や満足度についてのアンケート調査も有効です。通勤時間やデスクワークとミーティングの割合、リモートワークの頻度なども重要な情報となります。
与条件を設定する段階では、達成したい目標の明確化と現状の調査結果を踏まえ、新オフィスのコンセプトを決定します。たとえば「コミュニケーションを促進する開放的な空間」や「集中作業と共同作業のバランスが取れた環境」など、具体的なイメージを描きます。
また、立地条件や予算、設備などの具体的な数値や要件も定めましょう。各部門の要望をヒアリングし、全社的な視点で優先順位をつけることが重要です。
従業員数百名、300坪以上の面積に入居するような規模の会社ですと、ここまでの工程で2か月ほどかかることもあります。十分な時間をかけて慎重に検討し、実現可能で効果的な条件を設定しましょう。
新オフィスを選定する
新オフィスの選定は、移転プロジェクトの核となる部分です。まず信頼できる仲介会社を選び、条件に合う物件情報を収集します。
次に、有力候補の内見を行い、実際の空間や周辺環境を確認します。最後に、入居にかかる概算コストを算出し、総合的に判断して最適な物件を決定しましょう。
適切なオフィス仲介会社の選定は、成功する移転のカギとなります。まず、オフィス移転に特化した経験豊富な仲介会社を探しましょう。一般的な不動産会社よりも、企業のニーズを深く理解し、適切な物件を提案できる可能性が高くなります。
また、仲介会社の得意分野を見極めることも重要です。仲介会社には「エリアに特化している」「居抜き物件が得意」といったそれぞれの得意分野があります。ホームページの会社紹介ページなどを確認して、自分の会社に合った会社を見つけましょう。
オフィスの内見・下見は、写真や図面だけでは分からない、実際の空間の雰囲気や使い勝手を確認できます。内見時には、オフィススペースの広さや形状や自然光の入り具合、空調の効き具合などをチェックしましょう。
また、エレベーターの数や速さ、共用部分の状態なども重要なポイントです。周辺環境の確認も忘れないようにしましょう。近隣の飲食店や便利施設、人通りの多さなども、社員が快適に過ごせるかどうかに影響してくるためです。
新オフィスへの入居にかかる概算コストの算出は、予算管理のために必要不可欠です。主なコスト項目は、賃料や共益費、敷金・礼金、仲介手数料などの初期費用があります。
また、内装工事費や什器備品の購入・リース費用、引っ越し費用、IT設備の移設・新設費用なども考慮に入れます。さらに、旧オフィスの原状回復費用も忘れずに算出しましょう。
旧オフィスから退去するまでの流れ
新オフィスの選定が完了したら、次は旧オフィスからの退去に向けた準備を始めます。ここからは、新オフィスの賃貸借契約の締結や移転スケジュールの作成、旧オフィスの解約手続きなどの手続きを進めます。
各ステップを計画的に実行し、トラブルのない退去を目指しましょう。
賃貸借契約を申し込む
新オフィスが決定したら、賃貸借契約の申し込みを行います。この段階では、物件オーナーや管理会社との交渉が重要となります。契約条件や賃料、敷金・礼金などの詳細を確認し、必要に応じて交渉しましょう。
申し込みの際は、会社の登記簿謄本などの必要書類を準備し、不備のないように注意しましょう。契約締結までには時間がかかることもあるため、余裕を持ったスケジュールにしておくことが大切です。
日商保の「敷金減額サービス」の利用時には、この時点で物件オーナーや管理会社へ利用意向を伝える必要があります!ご希望の場合はお早めにお知らせください。
条件交渉は、有利な契約を結ぶ重要な機会です。賃料や敷金の金額、内装工事の可否など、さまざまな点について交渉しましょう。とくに長期契約を結ぶ場合は、将来的な賃料改定の条件なども含めて慎重に協議しましょう。
交渉がまとまったら、契約書の内容を詳細にチェックします。とくに原状回復義務の範囲や、中途解約時の条件などは注意深く確認が必要です。
スケジューリングを行う
オフィス移転のスケジューリングは、移転を成功させる重要なポイントです。まず、新オフィスへの入居日と旧オフィスからの退去日を確定させます。この2つの日程を軸に、逆算して全体のスケジュールを組み立てます。
入居日と退去日の間にはできるだけ余裕を持たせて、予期せぬトラブルや遅延に対応する時間を確保しておきましょう。また、社内の繁忙期や重要なイベントとの重複を避けるよう注意しましょう。
新オフィスのゾーニングと設備配置計画は、業務効率と社員の快適性に直結する重要な要素です。まずは各部署の配置を決定し、動線や連携を考慮したレイアウトを検討します。
また、コピー機やプリンターなどの共有設備の配置、休憩スペースや収納エリアの確保も忘れずに計画しましょう。IT機器の配置と必要な配線工事も考慮に入れます。
さらに、将来的な拡張や変更の可能性も視野に入れ、柔軟性のある設計を心がけることが大切です。社員の意見も取り入れながら、機能的で快適な空間づくりを目指しましょう。
新オフィスの内装や設備工事を行う業者を選定する際は、複数の業者から見積もりを取り、価格と品質のバランスを比較します。過去の実績や評判、対応の迅速さなども選定基準として考慮しましょう。
とくに、オフィス移転の経験が豊富な業者を選ぶことで、スムーズな工事進行が期待できます。また、工期や予算の制約、特殊な要望などがある場合は、それらに対応可能かどうかも確認が必要です。
選定後は、詳細な工程表や仕様書の作成を依頼し、期待通りの結果が得られるよう綿密に打ち合わせを行います。
旧オフィスの原状回復工事業者の選定も、重要なプロセスです。まず、現在の賃貸借契約書を確認し、求められる原状回復の範囲を明確にします。そのうえで、複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
価格だけでなく、工期や作業品質、過去の実績なども重要です。選定後は、具体的な工事内容と日程を確定させ、退去日に間に合うようスケジューリングします。
旧オフィスの解約通知は、新オフィスの契約締結後に行うのが一般的です。新オフィスの確保が確実になってから旧オフィスの解約を進めるためです。
解約通知の際は、契約書に記載された予告期間を必ず守りましょう。多くの場合、6~3か月前までに通知する必要があります。通知は書面で行い、内容証明郵便を使用するなど、確実に相手に届いたことが証明できる方法を選びましょう。
新オフィスに入居するまでの流れ
新オフィスへの入居に向けて、内装工事の実施や備品の搬入、社員への説明会など、さまざまな準備が必要です。計画的に進めることで、スムーズな移転と業務の早期再開が可能となります。
各段階で綿密な準備と関係者との連携を心がけ、トラブルのない入居を目指しましょう。
新オフィスの内装工事を実施する
新オフィスの内装工事は、快適な職場環境を作り出す重要なステップです。まず、事前に策定したゾーニングと設備配置計画に基づいて、詳細な設計図を作成します。
また、建物の規則や消防法などの法令遵守も忘れずにチェックしましょう。工事中は定期的に進捗を確認し、必要に応じて調整しましょう。とくに、IT関連の工事は業務再開に大きく関わるため、慎重に進めなければいけません。
最終段階では、品質チェックを厳密に行います。完成後は清掃や空気環境の調整など、入居準備を整えましょう。
引っ越し準備と社員説明会を実施する
引っ越し準備と社員への説明は、スムーズな移転のために欠かせません。
社員向けの説明会では、新オフィスの概要や移転スケジュール、各自の準備事項などを明確に伝えます。また、新オフィスでの座席表や新しい働き方のルールなども、この機会に説明しておくとよいでしょう。
引っ越し直前には、個人の荷物の梱包方法や廃棄物の処理方法なども具体的に指示を出し、混乱のない移転を目指しましょう。
引っ越しを開始する
いよいよ引っ越し当日です。当日のスムーズな進行は、事前の準備と当日の適切な管理が重要です。
まず、引っ越し業者と最終打ち合わせを行い、スケジュールと注意点を確認します。大型の備品や重要書類の移動は、専門スタッフに任せましょう。
IT機器の移動はとくに慎重を要するため、専門チームが対応することが望ましいです。引っ越し中は、旧オフィスと新オフィスの両方に管理者を配置し、進行状況を常に把握します。トラブルが発生した場合に備え、緊急連絡網を整備しておくことも重要です。
また、社員の私物の移動は、各自の責任で行うよう事前に周知しておきます。引っ越し完了後は、新オフィスでの物品の配置や機器のセットアップを確認し、業務再開の準備を整えます。最後に、旧オフィスの最終チェックを行い、忘れ物がないか確認しましょう。
入居作業後の流れ
新オフィスへの入居が完了した後は、各種届出や手続き、旧オフィスの原状回復工事、不要物の処分などが必要です。
各種届出・手続きを行う
オフィス移転後は、さまざまな届出や手続きが必要となります。まず、法人登記の住所変更を行います。移転から2週間以内に「移転登記申請書」を提出しましょう。
登記完了後に発行される「登記事項証明書」はほかの手続きで必要のため、なるべく速やかに申請しましょう。
次に、税務署に「異動届出書」と「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を申請します。「異動届出書」は移転後すぐに申請が必要です。「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」は移転後、1か月以内に申請しましょう。
労働基準監督署には「労働保険名称、所在地等変更届」の提出が必要です。移転から10日以内に申請しましょう。
銀行や取引先への住所変更通知も重要です。とくに、銀行口座の住所変更は早めに対応することをおすすめします。郵便局への転送届も忘れないようにしましょう。通常、転送期間は1年間ですが、重要な郵便物が確実に届くよう、主要取引先には直接連絡しておきましょう。
原状回復工事を実施する
原状回復工事の実施にあたっては、事前に選定した業者と詳細な打ち合わせを行います。工事内容やスケジュール、費用などを確認し、書面で合意しておくことが重要です。また、建物管理会社や不動産会社との立ち会いを行い、工事内容について合意を得ておくことも大切です。
工事中は、定期的に進捗を確認し、必要に応じて調整を行います。とくに、隠れた損傷が見つかった場合など、追加工事が必要になる可能性もあるため、柔軟な対応が求められます。
工事完了後は、建物管理会社や不動産会社の立ち会いのもと、最終確認を行います。問題がなければ、原状回復完了の確認書を取り交わしましょう。
廃棄物を処分する
オフィス移転に伴う廃棄物の処分は、環境への配慮と法令遵守の観点から適切に行う必要があります。まず、廃棄物を種類別に分類します。一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物など、適切に分類しましょう。
次に、各種類の廃棄物に応じた処理方法を選択します。リサイクル可能なものは積極的にリサイクルに回し、環境負荷の低減に努めましょう。とくに、電子機器や家具などは、中古品として売却できる可能性もあります。
産業廃棄物の処理には、許可を持つ専門業者への委託が必要です。業者選定の際は、許可証の確認や処理施設の視察などを行いましょう。また、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の適切な発行と管理も忘れずに行います。
オフィス移転の費用の内訳と算出方法
オフィス移転には、さまざまな費用が発生します。主な費用項目は、新オフィスの賃貸借契約に関する初期費用や移転にかかる費用、旧オフィスの退去に関する費用などがあります。各費用項目を詳細に検討し、予算を立てましょう。
新オフィスの賃貸借契約にかかる初期費用
新オフィスの賃貸借契約には、さまざまな初期費用が発生します。主な費用項目は、敷金・礼金、仲介手数料、火災保険料などです。交渉により費用を抑えられる可能性もあるため、仲介会社や賃貸人との交渉が重要となります。
敷金は、賃料の滞納や原状回復費用に充当するための保証金で、大手ビルは家賃6〜12か月、個人オーナーのビルは家賃3〜6か月が相場です。礼金は契約時に支払う返還されない一時金です。
敷金は物件や地域によって異なりますが、数百万~数千万、グレードの高いビルだと億円単位になる場合もあります。
Growth Officeでは、敷金のかからない「敷金フリーオフィス」を中心に掲載しております。初期費用を抑えて事業成長に必要な資金を確保できる、成長企業にぴったりなオフィスが見つかります。
仲介手数料は不動産仲介会社に支払う報酬で、通常賃料の1か月分程度が相場です。仲介会社のサービス内容や交渉力によって変動する可能性があるため、複数の会社から見積もりを取ることをおすすめします。
また、直接賃貸人と交渉する場合は仲介手数料が不要になることもありますが、契約条件の交渉や手続きを自ら行う必要があります。
火災保険は、オフィスでの火災や水漏れなどのリスクに備えるために加入が必要です。多くの賃貸物件では、契約時に加入が義務付けられています。
保険料はオフィスの広さや契約期間、補償内容によって変動しますが、一般的に2年契約で数万程度となることが多いです。
新オフィスの移転にかかる費用・目安
新オフィスへの移転には、さまざまな費用が発生します。主な費用項目は、引っ越し費用や内装工事費、備品・家具の購入費用などがあります。
費用はオフィスの規模や移転距離、必要な工事の内容などによって大きく変動するため、事前に詳細な見積もりを取ることが重要です。また、予期せぬ追加費用に備えて、ある程度の予備費を確保しておきましょう。
引っ越し費用は、オフィスの規模や移転距離、作業の複雑さによって大きく変動します。目安は、従業員1人あたり3万円程度です。
費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取り比較検討することが重要です。また、オフシーズンや平日の移転を選択することで割引が適用される場合もあります。
内装工事費は、新オフィスの状態や希望する仕上がりによって大きく異なります。一般的に坪単価で20万円~30万円程度が目安となりますが、ガラスパーティションや特殊な設備を導入する場合はさらに高額になることもあります。(備品・家具費用別途)
※近年、資材費の値上げによる内装工事費の高騰が継続。
費用を適切に管理するには、詳細な設計図と仕様書を作成し、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。また、工事の進行にともなって追加費用が発生することも多いため、ある程度の予備費を確保しておくことをおすすめします。
新オフィスに必要な備品や家具の費用は、オフィスの規模や希望する品質によって大きく異なります。上記の内装費とは別途かかります
初期費用は備品等を買うのかにも大きく左右されるため、既存のものを使うか、リースで家具を借りるのも初期費用を抑えるのに有効です。リースを利用することにより、大きな初期投資を避けつつ、必要な備品をそろえられます。
IT機器の工事費は、オフィスの規模や必要なネットワーク環境によって変動します。一般的には坪単価で5万円〜15万円程度が目安となります。
LAN配線やWi-Fi環境構築、サーバールーム設置、電話システム導入などが主な工事項目です。将来の拡張性も考慮した柔軟なシステム設計を考えましょう。
旧オフィスを退去する際にかかる費用
旧オフィスからの退去時には、さまざまな費用が発生します。主な項目として、新オフィスとの重複期間分の現オフィス賃料や原状回復工事費用、不用品廃棄費用などがあります。
予想外の出費を避けるため、十分な予算を確保しておきましょう。
新旧の物件契約が一時的に重なるために発生する賃料は、移転時によく見落とされがちな費用項目です。通常1〜2か月分程度が必要ですが、移転の規模や複雑さによってはさらに長期間になる場合もあります。
この費用を最小限に抑えるためには、綿密な移転スケジュールの立案が重要です。新旧オフィスの契約期間の調整も検討しましょう。
原状回復工事の費用は、契約条件や使用期間中の損耗の程度によって大きく異なります。一般的に、坪単価で10万円〜12万円程度が目安となります。
壁紙の張り替えや床の補修、照明器具の交換、パーティションの撤去などが主な工事項目です。費用を管理するためには、契約時に原状回復の範囲について明確に取り決めておくことが重要です。
オフィス移転の際には、不要となった備品や書類などの廃棄が必要となります。不用品廃棄費用は、一般的に2t車1台分で7〜8万円程度、4t車1台分で12〜15万円程度となっています。
廃棄物の量によって大きく異なるため、事前にどれくらいの量があるかをしっかりと確認しておくことが重要です。費用を抑えるために、移転の準備段階から計画的に不用品の整理を進めておきましょう。
オフィス移転に伴い、さまざまな諸費用が発生します。主な費用項目としては、登記簿謄本取得費用や新住所を記載した名刺や封筒などの印刷物の作成費用、新オフィスの看板製作費用、リース機器の残期間分の費用、引っ越し準備物の費用があります。
これらの諸費用も事前に見積もり、予算に組み込んでおくことが重要です。
オフィス仲介会社を選ぶ際のポイント
適切なオフィス仲介会社の選択は、成功する移転プロジェクトのカギとなります。仲介会社の役割や専門性などを総合的に評価し、自社のニーズに最も合った仲介会社を選びましょう。
オフィス仲介会社の役割
オフィス仲介会社は、企業のオフィス移転において数多くの重要な役割を担います。主な役割は、企業のニーズに合った物件情報の提供や賃貸人との条件交渉、内見の手配、契約手続きのサポート、移転計画のアドバイスなどです。
優れた仲介会社は、これらの役割を通じて、企業の移転プロジェクト全体をスムーズに進行させる重要なパートナーとなります。不動産市場の動向や法規制の変更など、専門的な知識も提供してくれるため、企業側の負担を大きく軽減できます。
オフィス移転専門の仲介業者を選ぶ
オフィス移転専門の仲介業者を選ぶことは、移転プロジェクトを成功させるポイントです。オフィス移転専門の業者は、オフィス不動産市場に特化した深い知識と経験を持っているため、企業のニーズを的確に理解し、適切な提案をしてくれます。
また、オフィス物件に特化したネットワークを持ち、幅広い選択肢を提供できる点も大きなメリットです。業者を選ぶ際は、過去の取扱実績やサービスの範囲、物件情報の質と量、専門スタッフの在籍状況などを確認しましょう。
専門性の高い仲介業者を選ぶことで、より効率的かつ効果的な移転ができます。
オフィス仲介会社の得意分野を確認する
オフィス仲介会社にも、それぞれ得意分野があります。エリア特化や対象企業の規模、業種など、さまざまな観点から各社の強みが異なります。
たとえば、特定のエリアに強い会社や、大企業向け・中小企業向けなど対象企業規模によって得意分野が異なる会社もあります。
また、オフィスデザイン支援や省エネ対策など、特定の付加価値サービスに強みを持つ会社もあります。自社のニーズに最も適した仲介会社を選ぶためには、各社の得意分野を十分に調査し、比較検討しましょう。
働く環境への理解がある仲介会社を選ぶ
オフィス環境は、社員の生産性や満足度に大きな影響をあたえます。そのため、単に物件を紹介するだけでなく、働く環境への深い理解を持つ仲介会社を選ぶことが重要です。
このような仲介会社は、企業の業務内容や組織文化を理解したうえで、最適なオフィス環境を提案してくれるでしょう。
たとえば、コミュニケーションを重視する企業にはオープンスペースを、集中作業が多い企業には個室や静かな環境を提案するなど、きめ細かな対応が期待できます。
また、最新のオフィストレンドや働き方改革に関する知識も豊富で、将来を見据えた提案ができる仲介会社を選ぶことで、長期的な視点でのオフィス選びが可能になります。
事業計画・採用計画に沿った提案をしてくれるかどうか
オフィス選びは、単に現在の状況だけでなく、将来の事業計画や採用計画を考慮に入れる必要があります。そのため、企業の成長戦略を理解し、それに沿った提案ができる仲介会社を選ぶことが重要です。
たとえば、急成長を見込む企業には拡張性のあるオフィスを、採用強化を計画している企業には人材確保に有利な立地を提案するなど、企業の将来像を見据えたアドバイスが求められます。
Growth Officeのような成長企業向けのサービスを提供する仲介会社であれば、企業の成長を見越したオフィス提案が可能です。将来的なニーズも含めた総合的な視点での提案ができる仲介会社を選ぶことで、長期的に最適なオフィス選びが実現できます。
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オフィス移転をする際の注意点
オフィス移転は企業にとって大きな変革の機会ですが、同時に多くのリスクも伴います。成功する移転を実現するためには、さまざまな注意点に目を配らなければいけません。
ここからは、オフィス移転時に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
明確な移転プランを立てる
繰り返しになりますが、オフィス移転を成功させるためには明確な移転プランを立てることが大切です。まず、移転の目的を明確にしましょう。たとえば、業務効率の向上やコスト削減、企業イメージの刷新など、具体的な目的を設定しましょう。
次に、目的に基づいて優先順位を決定します。たとえば、社員の満足度向上を最優先にするのか、それとも経費削減を重視するのかなど、企業の状況に応じて判断します。明確な目的と優先順位があることで、物件選びや予算配分などの意思決定がスムーズになるでしょう。
また、各部門の意見も聞きながら、全社的な視点でプランを立てることが大切です。綿密な計画立案により、効果的かつ効率的な移転が実現できます。
移転後のオフィス運営費用を考慮する
オフィス移転を検討する際は、移転時の一時的な費用だけでなく、移転後の運営費用も十分に考慮する必要があります。主な運営費用としては、賃料や共益費、水道光熱費、清掃費、セキュリティ費用などです。
これらの費用は、オフィスの立地や規模、設備の状況によって大きく変動します。たとえば、築年数の古いビルは賃料は安いものの、水道光熱費が高くなる可能性があります。また、セキュリティシステムの充実したビルは、その分の費用が必要になります。
移転前に、運営費用を詳細に試算し、長期的な視点で費用対効果を検討することが重要です。とくに、急成長中の企業の場合は、将来的な拡張の可能性も考慮に入れ、柔軟性のある契約や拡張可能なスペースを選ぶことも検討すべきでしょう。
届出の期限に気を付ける
オフィス移転に伴う各種届出には、それぞれ期限があります。これらの期限を遵守しないと、罰則や業務への支障が生じる可能性があるため、注意が必要です。
移転から2週間以内に「移転登記申請書」、移転から1か月以内に「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を提出しましょう。
また、業種によっては特定の許認可の変更手続きが必要な場合もあります。これらの届出を漏れなく、期限内に行うためには、移転プロジェクトの早い段階で必要な手続きをリストアップし、担当者と期限を明確にしておくことが重要です。
解除予告・原状回復工事は余裕を持って実施する
解除予告と原状回復工事は、十分な余裕を持って実施することが重要です。解除予告は契約書の期限を厳守しましょう。また、多くの場合はB工事であることが多いです。B工事とは、貸主が実施会社を選定し、借主が工事費用を負担する工事のことです。
想定外の遅延も考えられるため、バッファを持たせて早めの見積もりとスケジューリングが重要です。また、原状回復の費用に注意が必要で、近年高騰傾向にあります。事前に詳細な見積もりを取り、十分な予算を確保しておくことをおすすめします。
オフィスの広さと社員数を把握する
快適な職場環境と効率的な空間利用を両立するために、オフィスの広さと社員数のバランスを把握しておきましょう。また、将来の人員増加も考慮に入れる必要があります。
賃料と稼働人数のバランスを意識することも重要です。広すぎるオフィスは無駄なコストとなり、狭すぎるとストレスや生産性低下につながります。
適切な広さを選ぶことで、快適性と経済性の両立が可能になります。さらに、フリーアドレスやリモートワークの導入など、働き方の変化に応じた柔軟なレイアウト設計も検討しましょう。
償却費に注意する
オフィス移転に伴う設備投資や内装工事は、「建物」や「建物附属設備」に計上し、減価償却が必要となります。償却費は、毎年の経費として計上されるため、長期的な財務計画に影響をあたえます。とくに、高額な投資を行う場合は、償却費の影響を十分に考慮し、経営計画に組み込んでおきましょう。
また、リース契約の活用など、初期投資を抑える方法も検討しましょう。適切な償却計画を立てることで、財務の健全性を保ちながら、効果的な設備投資が可能になります。
資産除去債務に注意する
資産除去債務とは、将来のオフィス退去時に発生する原状回復費用などの債務を指します。将来の原状回復費用を見積もり、その現在価値を負債として計上する必要があります。
この会計処理は財務諸表に大きな影響をあたえる可能性があるため、注意が必要です。また、購入した家具や備品の減価償却についても適切に管理する必要があります。
まとめ
オフィス移転は、企業の成長と変革の重要な機会です。成功する移転のためには、綿密な計画や適切な仲介会社の選択、各種費用の把握と管理が必要となります。
また、法的手続きや会計処理にも注意が必要です。とくに、原状回復工事や各種届出には、十分な余裕を持って対応しましょう。さまざまな点に留意しながら、企業の将来ビジョンに沿ったオフィス選びを行うことで、生産性の向上や社員満足度の改善につながります。
Growth Officeでは、成長企業向けに「敷金減額サービス」を活用した "移転にかかる初期費用が抑えられるオフィス” をご紹介します。敷金を抑えた効率的な移転を支援し、企業の成長をバックアップします。
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