MEDIAメディア
コラム

スタートアップのオフィスの選び方|成長段階別の最適解と費用を徹底解説【2026年版】

Growth Office編集部
スタートアップのオフィスの選び方|成長段階別の最適解と費用を徹底解説【2026年版】

スタートアップのオフィスの選び方|成長段階別の最適解と費用を徹底解説【2026年版】

スタートアップ企業にとって、オフィス選びは事業の成長スピードを左右する重要な経営判断です。初期費用を抑えたい創業期、採用力を高めたい拡大期、ブランディングを意識する成熟期——それぞれのフェーズで最適なオフィスの形態は大きく異なります。

本記事では、スタートアップのオフィスの選び方について、オフィスタイプ別の費用比較、成長段階別のおすすめ、東京主要エリアの坪単価まで網羅的に解説します。「どんなオフィスを選べばいいかわからない」「コストと利便性のバランスが取れない」とお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

\ 初期費用を抑えてすぐ入居できるオフィスをお探しなら /
セットアップオフィスを検索する

目次

  • スタートアップ企業とは?定義と特徴を整理
  • スタートアップが選べるオフィスの種類と費用比較
  • 【成長段階別】スタートアップに最適なオフィスの選び方
  • スタートアップのオフィス選びで重視すべき7つのポイント
  • スタートアップに人気のエリアと坪単価相場【2026年版】
  • スタートアップのオフィス選びでよくある失敗事例5選
  • オフィス契約前の確認チェックリスト
  • セットアップオフィスがスタートアップに選ばれる理由
  • オフィス移転・開設のコストを削減する方法
  • まとめ|スタートアップのオフィス選びは「今の最適」より「半年後の最適」で考える

スタートアップ企業とは?定義と特徴を整理

スタートアップ企業とは、革新的なビジネスモデルやテクノロジーを活用して、短期間で急成長を目指す企業のことです。一般的な中小企業やベンチャー企業と混同されがちですが、以下の点で明確に異なります。

スタートアップと中小企業・ベンチャーの違い

項目 スタートアップ ベンチャー企業 中小企業
成長戦略 急成長(J カーブ) 着実な成長 安定経営
資金調達 VC・エンジェル投資 VC・融資 融資中心
イグジット IPO・M&A を前提 IPO も視野 事業継続
組織規模の変化 半年で倍増もあり得る 段階的に拡大 大きく変わらない

この「組織規模が短期間で大きく変化する」という特徴こそが、スタートアップのオフィス選びを難しくしている最大の要因です。半年前に最適だったオフィスが、今はもう手狭になっている——そんなケースは珍しくありません。

スタートアップのオフィスに求められる3つの条件

スタートアップがオフィスを選ぶ際に共通して求められるのは、次の3点です。

  • 柔軟性:人員増減に合わせて拡張・縮小できること
  • コスト効率:初期費用・ランニングコストを抑えられること
  • スピード:契約から入居までのリードタイムが短いこと

これらの条件を満たすオフィスとして近年注目されているのが、セットアップオフィスです。内装・家具・ネットワーク環境が整った状態で入居でき、原状回復費用も抑えられるため、スタートアップとの相性が非常に良い選択肢といえます。

スタートアップが選べるオフィスの種類と費用比較

スタートアップが検討できるオフィスの種類は、大きく分けて6つあります。それぞれの特徴と費用感を一覧で比較してみましょう。

オフィスタイプ別 費用比較表

オフィスタイプ 月額目安(1人あたり) 初期費用 メリット デメリット
賃貸オフィス(一般) 3〜8万円 賃料の6〜12ヶ月分 自由度が高い・ブランディングしやすい 初期費用が高い・原状回復費用がかかる
セットアップオフィス 3〜7万円 賃料の2〜4ヶ月分 内装付きで即入居・初期費用が安い・原状回復不要のケースが多い 内装の自由度がやや制限される
レンタルオフィス 3〜10万円 賃料の1〜3ヶ月分 短期契約可能・設備が充実 坪単価が割高・カスタマイズ不可
シェアオフィス 2〜5万円 数万円程度 低コスト・すぐ利用可能 機密性が低い・スペース制限あり
コワーキングスペース 1〜4万円 ほぼゼロ 最安・ネットワーキング効果 専有スペースなし・集中しにくい
バーチャルオフィス 0.5〜2万円 数千〜数万円 住所利用のみで最安・法人登記可能 物理的なワークスペースがない

上記の通り、初期費用の差が最も大きいのは一般賃貸オフィスとセットアップオフィスの比較です。例えば月額賃料50万円のオフィスの場合、一般賃貸では初期費用が300〜600万円かかるのに対し、セットアップオフィスなら100〜200万円で済みます。スタートアップにとって、この差額を事業投資に回せる意味は非常に大きいでしょう。

各オフィスタイプの詳細解説

賃貸オフィス(一般)

いわゆる通常の賃貸オフィスです。スケルトン(内装なし)の状態で借り、自社で内装工事・家具の手配・ネットワーク工事を行います。

自由に空間をデザインできるため、企業文化やブランドイメージを反映したオフィスを作れるのが最大の魅力です。一方、内装工事費だけで坪あたり15〜30万円が必要になるほか、退去時の原状回復費用も大きな負担になります。

こんなスタートアップにおすすめ:シリーズB以降で資金的余裕があり、採用ブランディングを重視するフェーズの企業

セットアップオフィス

内装・什器・ネットワーク環境が整備された状態で入居できるオフィスです。「居抜き」と似ていますが、セットアップオフィスはビルオーナーや管理会社が意図的に内装を整えて貸し出している点が異なります。

最大のメリットは、初期費用の大幅な削減入居までのスピードです。通常の賃貸オフィスでは契約から入居まで2〜3ヶ月かかることが多いですが、セットアップオフィスなら最短2週間で入居可能なケースもあります。

こんなスタートアップにおすすめ:シード〜シリーズAで初期費用を抑えたい企業、急な人員増でスピーディーに移転したい企業

セットアップオフィスについてさらに詳しく知りたい方は、セットアップオフィスとは?メリット・デメリットを徹底解説をご覧ください。

レンタルオフィス

個室タイプの部屋を月額で借りるサービスです。デスク・椅子・インターネット回線が標準装備されているのが一般的で、受付サービスや会議室が共用で利用できることが多いです。

1名〜10名程度の少人数向けプランが充実しており、契約期間も1ヶ月単位のものがあるなど柔軟性が高いのが特長です。ただし、坪単価で換算すると賃貸オフィスより割高になる傾向があります。

こんなスタートアップにおすすめ:創業直後の1〜5名程度、プロダクト検証期間中で短期契約したい企業

シェアオフィス

他の企業や個人と共有のワークスペースを利用する形態です。固定デスク(専用席)またはフリーデスク(自由席)を選べることが多く、コストを抑えながらオフィスとしての住所を確保できます。

会議室や電話ブースなどの設備を共有できる一方、周囲の音や視線が気になる、機密情報の取り扱いに不安があるなどのデメリットもあります。

こんなスタートアップにおすすめ:リモートワーク中心で、たまに集まれる場所が欲しい企業

コワーキングスペース

オープンなワークスペースを共用するスタイルです。月額会員制やドロップイン(時間利用)が選べ、最も手軽に利用を開始できます。

異業種の人々と自然にコミュニケーションが取れるため、ネットワーキングの場としても活用されています。ただし、専有スペースがないため、機密性の高い業務やチームでの集中作業には向きません。

こんなスタートアップにおすすめ:プレシード段階のソロファウンダー、外出が多く固定オフィスが不要な企業

バーチャルオフィス

物理的なオフィススペースは持たず、住所のみを借りるサービスです。法人登記用の住所として利用でき、郵便物の転送や電話対応などのサービスがオプションで付けられます。

完全リモートワークの企業で、法人登記のためだけにオフィス住所が必要な場合に適しています。ただし、投資家やクライアントとの打ち合わせ場所は別途確保する必要があります。

こんなスタートアップにおすすめ:フルリモートで、物理的なワークスペースが不要な企業

【成長段階別】スタートアップに最適なオフィスの選び方

スタートアップのオフィス選びで最も重要なのは、「今の規模」ではなく「半年〜1年後の規模」を見据えて選ぶことです。ここでは、従業員数を基準に3つの段階に分けて、最適なオフィスの選び方を解説します。

\ セットアップオフィスなら初期費用を抑えてすぐ入居 /
東京のセットアップオフィスを探す

【10名以下】創業期・シード期のオフィス選び

創業期のスタートアップにとって、最優先事項はキャッシュバーン(資金燃焼)の最小化です。まだプロダクトマーケットフィット(PMF)が確立していない段階では、オフィスに過剰投資するリスクは避けるべきでしょう。

10名以下のおすすめオフィスタイプ

優先度 オフィスタイプ 月額費用目安(全体) 推奨理由
1位 セットアップオフィス(小規模区画) 15〜40万円 個室で機密性を確保しつつ初期費用を抑えられる
2位 レンタルオフィス 10〜50万円 1ヶ月単位の契約で柔軟に対応可能
3位 シェアオフィス(固定デスク) 10〜25万円 最もコストを抑えられる個室以外の選択肢

この段階でのポイント

  • 契約期間は短めに:半年〜1年の短期契約が理想です。急成長した場合にすぐ移転できる身軽さを保ちましょう。
  • 立地よりコスト重視:一等地のオフィスは採用面で有利に見えますが、この段階ではまだ早いです。アクセスの良さ(主要路線の駅近)を確保できれば十分です。
  • 会議室は共用で十分:投資家ミーティングや採用面接用の会議室は、コワーキングスペースやレンタル会議室で補えます。

【10〜30名】拡大期・シリーズA前後のオフィス選び

シリーズAの資金調達を終え、本格的にチームを拡大していくフェーズです。この段階では、採用競争力チームの生産性を意識したオフィス選びが求められます。

10〜30名のおすすめオフィスタイプ

優先度 オフィスタイプ 月額費用目安(全体) 推奨理由
1位 セットアップオフィス(中規模区画) 40〜120万円 内装付きで入居が早く、見栄えも良い。採用面接にも好印象
2位 賃貸オフィス 50〜150万円 自由度が高く、企業カルチャーを空間で表現できる
3位 レンタルオフィス(大型プラン) 50〜150万円 設備管理の手間がない。ただし坪単価は割高

この段階でのポイント

  • 30〜50%の余裕を持った面積で契約する:半年後に20名から30名に増えることを想定しましょう。移転コストは1回あたり数百万円かかるため、頻繁な移転は避けたいところです。
  • エリアを戦略的に選ぶ:採用したいエンジニアやデザイナーが通いやすいエリアを選ぶと、採用活動がスムーズに進みます。渋谷・五反田・大手町周辺はスタートアップ人材が集まりやすいエリアです。
  • 来客対応できる会議室を確保:投資家・顧客・採用候補者の来社が増えるため、専用の会議室が1〜2部屋は必要です。
  • セットアップオフィスで内装費を節約:調達した資金はプロダクト開発や採用に集中投下すべきです。内装に数百万円を使うより、セットアップオフィスで初期費用を抑える方が合理的です。

【30名以上】成長期・シリーズB以降のオフィス選び

30名を超えると、オフィスは単なる「働く場所」ではなく、企業文化を体現する空間としての役割を持ちます。採用ブランディング、社内コミュニケーション、セキュリティなど、多面的な観点が必要になるフェーズです。

30名以上のおすすめオフィスタイプ

優先度 オフィスタイプ 月額費用目安(全体) 推奨理由
1位 賃貸オフィス 150万円〜 企業カルチャーに合った内装設計が可能
2位 セットアップオフィス(大型区画) 120万円〜 大型区画でも初期費用を大幅に抑えられる

この段階でのポイント

  • フロア分割を避ける:30名以上の場合、ワンフロアで全員が見渡せるレイアウトが理想です。フロアが分かれると部署間のコミュニケーションコストが上がります。
  • セキュリティ要件を確認:ISMSやプライバシーマークの取得を見据え、入退室管理やネットワーク分離に対応できるオフィスを選びましょう。
  • 3年程度の中期契約も視野に:ある程度の規模になれば、3年契約でフリーレント(賃料無料期間)を交渉できるケースがあります。結果的にコストを抑えられることもあります。
  • 分散オフィスという選択肢:全員が同じオフィスにいる必要がない場合、メインオフィス+サテライトオフィスの構成も検討しましょう。メインオフィスは賃貸で自由設計し、サテライトをセットアップオフィスで柔軟に運用する方法が増えています。

スタートアップのオフィス選びで重視すべき7つのポイント

成長段階に関わらず、スタートアップのオフィス選びで共通して押さえておくべきポイントを7つにまとめました。

1. 初期費用の総額を把握する

オフィスの初期費用は、月額賃料だけでは判断できません。以下の項目を洗い出し、総額で比較しましょう。

  • 敷金・保証金(賃料の3〜12ヶ月分)
  • 礼金(賃料の1〜2ヶ月分)
  • 仲介手数料(賃料の1ヶ月分)
  • 内装工事費(坪あたり15〜30万円)
  • 家具・什器購入費(1人あたり10〜30万円)
  • ネットワーク工事費(20〜50万円)
  • 引越し費用

例えば、月額50万円・20坪の一般賃貸オフィスの場合、初期費用の総額は以下のようになります。

項目 一般賃貸オフィス セットアップオフィス
敷金・保証金 300万円(6ヶ月分) 100万円(2ヶ月分)
礼金 50万円 0円
仲介手数料 50万円 50万円
内装工事費 300〜600万円 0円
家具・什器 100〜300万円 0円
ネットワーク工事 30万円 0円
合計 830〜1,330万円 150万円

セットアップオフィスを選ぶだけで、初期費用を680〜1,180万円も削減できる計算です。この差額をプロダクト開発や採用に投じることで、事業成長のスピードは大きく変わります。

2. 拡張性・柔軟性を確保する

スタートアップの成長スピードは予測が難しいため、オフィスの拡張性は極めて重要です。具体的には以下の点を確認しましょう。

  • 同ビル内に空き区画があるか:増員時に同ビル内で拡張できれば、移転コストを大幅に抑えられます。
  • 契約期間と中途解約条件:2年契約でも6ヶ月前告知で解約できるなど、柔軟な条件を交渉しましょう。
  • レイアウト変更の自由度:パーティションの追加・撤去が容易かどうかも重要です。

3. 立地・アクセスを戦略的に選ぶ

スタートアップのオフィス立地は、以下の3つの観点で評価しましょう。

  • 採用競争力:ターゲット人材が通いやすいエリアか
  • クライアントアクセス:主要取引先からのアクセスが良いか
  • ブランドイメージ:住所がビジネス上の信用につながるか

特にエンジニア採用を重視するスタートアップは、渋谷・五反田・恵比寿エリアが根強い人気です。一方、金融系やBtoB SaaSのスタートアップは、大手町・丸の内・日本橋エリアのほうが取引先との距離が近く有利です。

4. ネットワーク環境を妥協しない

スタートアップの業務はクラウドサービスに大きく依存しています。以下のネットワーク要件は必ず確認してください。

  • 光回線が引き込み可能か(建物によってはADSLしか使えないケースもあります)
  • 専有回線を引けるか(共用回線だと速度が不安定になりがちです)
  • 冗長化が可能か(メイン回線がダウンした際のバックアップ回線)

セットアップオフィスであれば、ネットワーク環境が整備済みの状態で入居できるため、この点でも手間を省けます。

5. 会議室・共用スペースの充実度

リモートワークが普及した今、オフィスに出社する目的は「対面でのコミュニケーション」に集約されつつあります。そのため、以下のスペースが確保されているかを確認しましょう。

  • 会議室:社内ミーティング・来客対応用。最低1部屋は専用で確保したいところです。
  • 電話ブース:オンライン会議や電話が多い場合に必須。オープンスペースでの通話は周囲の迷惑になります。
  • リフレッシュスペース:雑談から生まれるイノベーションは少なくありません。簡易キッチンやカフェスペースがあると、自然な交流が促進されます。

6. セキュリティ要件の確認

特にBtoBのSaaSスタートアップや、個人情報を扱うサービスを提供している企業は、以下のセキュリティ要件を確認してください。

  • 入退室管理システム(ICカード・生体認証)
  • 防犯カメラの設置状況
  • サーバールーム(または施錠できる収納スペース)の有無
  • 24時間利用可能かどうか

7. 原状回復費用を事前に確認する

見落とされがちですが、退去時の原状回復費用は大きな負担になります。一般的な賃貸オフィスの原状回復費用は、坪あたり3〜10万円が相場です。20坪のオフィスでも60〜200万円の費用が発生します。

セットアップオフィスの場合、原状回復が不要または軽微なケースが多いため、退去時のコストも大幅に抑えられます。入居時だけでなく、退去時のコストまで含めたトータルコストで比較することが重要です。

スタートアップに人気のエリアと坪単価相場【2026年版】

東京でスタートアップに人気のエリアと、2026年現在のセットアップオフィスの平均坪単価を紹介します。

エリア別 坪単価比較表

エリア 平均坪単価(月額) 特徴・こんなスタートアップにおすすめ
千代田区(大手町・神田・秋葉原) 29,529円/坪 官公庁・大手企業へのアクセスが良い。BtoB・フィンテック系に人気
中央区(日本橋・八丁堀・銀座) 29,480円/坪 交通の利便性が高く、東京駅至近。幅広い業種に対応可能
渋谷区(渋谷・恵比寿・代々木) 39,333円/坪 IT・Web系スタートアップの集積地。エンジニア採用に有利
品川区(五反田・大崎・品川) 25,300円/坪 「五反田バレー」として注目。コスパと利便性のバランスが良い

各エリアの詳細解説

千代田区(平均29,529円/坪)

日本のビジネスの中心地であり、大手町・丸の内エリアは金融機関や大手企業の本社が集中しています。BtoB事業を展開するスタートアップや、金融系・リーガルテック系のスタートアップに特に人気があります。

神田・秋葉原エリアは比較的リーズナブルな物件も多く、IT系スタートアップが増えています。複数路線が利用可能でアクセスも良好です。

中央区(平均29,480円/坪)

日本橋エリアを中心に、再開発によるスタートアップ向けの物件が増えています。東京駅に近いため、全国から人が集まる企業や、頻繁に出張がある企業に適しています。

八丁堀・茅場町エリアは坪単価がやや抑えめで、コストと立地のバランスが取りやすいエリアです。

渋谷区(平均39,333円/坪)

「ビットバレー」の流れを汲む、日本最大のスタートアップ集積地です。サイバーエージェント、DeNA、メルカリなどの大手IT企業が本社を構えるほか、数多くのスタートアップが集まっています。

坪単価は他エリアと比べて高めですが、エンジニアやデザイナーの採用面では圧倒的に有利です。採用コストの削減効果を考えると、トータルでは合理的な投資になることも少なくありません。

品川区(平均25,300円/坪)

五反田を中心に「五反田バレー」と呼ばれるスタートアップ集積地が形成されています。渋谷区の6割程度の坪単価でありながら、山手線沿線で渋谷まで2駅という好立地です。

「渋谷は高いけれど、IT系の雰囲気は欲しい」というスタートアップにとって、コストパフォーマンス最強のエリアといえるでしょう。

\ エリア・条件を絞ってセットアップオフィスを検索 /
セットアップオフィスを検索する

スタートアップのオフィス選びでよくある失敗事例5選

オフィス選びの判断基準を解説してきましたが、ここでは実際にスタートアップが陥りがちな失敗事例を5つ紹介します。同じ轍を踏まないよう、事前に知っておきましょう。

失敗1:見栄で一等地の広いオフィスを借りてしまう

シリーズAの資金調達に成功し、「いいオフィスを構えれば採用にも有利だろう」と渋谷の一等地に50坪のオフィスを契約。しかし、まだ社員は8名で、オフィスの半分以上が空きスペースに。毎月の賃料が重くのしかかり、ランウェイ(資金が持つ期間)が想定より半年も短くなってしまった——というケースは実際に起きています。

対策:オフィスの広さは「現在の人数+半年後の増員見込み」で計算しましょう。1人あたり3〜4坪が目安です。8名なら24〜32坪あれば十分で、50坪は明らかにオーバースペックです。

失敗2:内装にこだわりすぎて入居が遅れる

「せっかくのオフィスだから」とデザイン会社に凝った内装を依頼した結果、設計に2ヶ月、工事に2ヶ月、合計4ヶ月も入居が遅れたケースがあります。その間、チームはコワーキングスペースに分散し、コミュニケーションコストが増大。プロダクトのリリースも遅れました。

対策:スピードを優先するなら、セットアップオフィスを選択しましょう。内装が整った状態で最短2〜3週間で入居できるため、事業のモメンタムを失いません。内装にこだわりたい場合でも、まずセットアップオフィスに入居して事業を進めながら、次の移転先で理想の内装を実現する方が合理的です。

失敗3:契約期間の柔軟性を確認しなかった

3年の定期借家契約を結んだものの、1年後に事業がピボットしてリモートワーク中心に移行。残りの2年分の賃料を払い続けるか、違約金を払って中途解約するかの二択を迫られたという事例です。

対策:契約前に必ず中途解約条件を確認しましょう。解約予告期間(通常3〜6ヶ月前)と違約金の有無は必須チェック項目です。スタートアップは事業の方向性が変わりやすいため、最初は1〜2年の短期契約を結び、安定してきたら長期契約に切り替える戦略が安全です。

失敗4:原状回復費用を計算に入れていなかった

「内装にこだわった分、退去時に元に戻す費用がこんなにかかるとは思わなかった」という声は非常に多いです。20坪のオフィスでも、原状回復費用が200万円を超えることは珍しくありません。資金繰りが厳しい時期にこの出費が重なると、経営を圧迫します。

対策:入居前に原状回復の条件と想定費用を必ず確認してください。セットアップオフィスなら原状回復が不要または軽微なケースが多く、退去時のリスクを大幅に軽減できます。

失敗5:ネットワーク環境を甘く見ていた

築年数の古いビルにコスト重視で入居したところ、光回線の引き込みができず、共用のインターネット回線しか使えなかったケースです。日中は回線が混雑して速度が落ち、Web会議が頻繁に切れる。エンジニアの生産性が大幅に低下し、結局3ヶ月で移転する羽目になりました。

対策:内見時にネットワーク環境を必ず確認しましょう。光回線の引き込み可否、専有回線の設置可否は最低限チェックすべき項目です。特にSaaS企業やリモートワークを併用する企業にとって、ネットワーク環境は妥協してはいけないポイントです。

オフィス契約前の確認チェックリスト

オフィスの内見・契約前に確認すべき項目をチェックリストとしてまとめました。漏れなく確認することで、入居後の「こんなはずではなかった」を防ぐことができます。

費用関連

  • 月額賃料(共益費・管理費込みの総額)
  • 敷金・保証金の金額と返還条件
  • 礼金の有無
  • 仲介手数料
  • 内装工事費の見積もり(一般賃貸の場合)
  • 原状回復費用の目安と条件
  • 更新料の有無と金額
  • 保証会社の利用料

契約条件

  • 契約期間と契約形態(普通借家/定期借家)
  • 中途解約の条件(予告期間・違約金)
  • 賃料改定の条件(値上げの可能性)
  • 同ビル内での増床・移転の可否
  • 転貸(サブリース)の可否

設備・環境

  • 光回線の引き込み可否(専有回線の設置可否)
  • 電気容量(サーバーや多数のPCを使う場合は要確認)
  • 空調の個別制御可否(ビル全体空調の場合、時間外空調料金が発生)
  • トイレの数と男女別の有無
  • エレベーターの台数と待ち時間
  • 24時間利用可能かどうか(休日・深夜の入館方法)
  • 駐輪場・駐車場の有無

セキュリティ

  • 入退室管理システムの有無と種類
  • 防犯カメラの設置状況
  • 警備員の常駐有無
  • 災害時の対応(非常用電源・備蓄倉庫)

周辺環境

  • 最寄り駅からの距離と経路(雨天時のルートも確認)
  • コンビニ・飲食店の充実度
  • 郵便局・銀行へのアクセス
  • 来客用の駐車場の有無

特にスタートアップの場合、中途解約条件ネットワーク環境の2つは妥協せず確認してください。事業の変化に対応できる柔軟性と、日々の業務を支えるインフラは、オフィス選びにおいて最も優先度の高い項目です。

セットアップオフィスがスタートアップに選ばれる理由

ここまでの解説で、セットアップオフィスがスタートアップにとって有力な選択肢であることがお分かりいただけたと思います。改めて、セットアップオフィスがスタートアップに選ばれる理由を整理します。

理由1:初期費用を大幅に削減できる

前述の通り、一般賃貸オフィスと比較して初期費用を500〜1,000万円以上削減できるケースが一般的です。この資金をプロダクト開発や採用に回すことで、事業成長のスピードを加速できます。

特にシード〜シリーズAのスタートアップにとって、数百万円の差は事業の存続に直結する金額です。「オフィスにお金をかけすぎて、肝心のプロダクト開発が遅れた」という失敗事例は少なくありません。

理由2:入居までのスピードが速い

一般賃貸オフィスの場合、物件選定から入居まで以下のステップを踏む必要があります。

  • 物件選定・内見:2〜4週間
  • 契約手続き:1〜2週間
  • 内装設計・工事:1〜2ヶ月
  • 家具搬入・ネットワーク工事:1〜2週間

合計で2〜3ヶ月が一般的です。一方、セットアップオフィスなら内装・家具・ネットワークが整っているため、最短2〜3週間で入居可能です。

急な人員増や資金調達後の素早いスケールアップにおいて、この「時間の節約」は非常に大きな価値を持ちます。

理由3:退去時のコストとリスクが低い

セットアップオフィスは原状回復が不要または軽微なケースが多く、退去時のコストを大幅に抑えられます。スタートアップの場合、事業のピボットやリモートワークへの移行など、想定外のタイミングでオフィスを手放す可能性もあります。そんなとき、原状回復費用が数百万円かかるのは大きなリスクです。

理由4:見栄えが良く、採用・営業に好影響

セットアップオフィスはプロの設計による内装が施されているため、見栄えの良い空間で業務を開始できます。採用面接で候補者が訪れた際の第一印象、クライアントが来社した際の信頼感——これらは数字に表れにくいですが、ビジネスに確実にプラスの影響を与えます。

セットアップオフィスの詳しいメリット・デメリットは、セットアップオフィスとは?メリット・デメリットを徹底解説で詳しく解説しています。

オフィス移転・開設のコストを削減する方法

最後に、スタートアップがオフィスの移転・開設コストを削減するための具体的な方法を7つ紹介します。

1. セットアップオフィスを選ぶ

繰り返しになりますが、最もインパクトの大きいコスト削減方法です。内装工事費・家具購入費・ネットワーク工事費をまるごと削減できるため、初期費用を大幅に圧縮できます。

2. フリーレント交渉をする

フリーレントとは、契約後一定期間の賃料が無料になる制度です。空室期間が長い物件や、長期契約を前提とした交渉では、1〜3ヶ月程度のフリーレントを獲得できることがあります。遠慮せず交渉してみましょう。

3. 敷金・保証金の減額交渉

一般的に敷金は賃料の6〜12ヶ月分ですが、保証会社の利用を条件に減額交渉できるケースがあります。保証会社の利用料(賃料の0.5〜1ヶ月分程度)を払っても、敷金が数ヶ月分減れば十分にメリットがあります。

4. 居抜き物件を探す

前テナントの内装や家具をそのまま引き継ぐ「居抜き」物件は、内装工事費を大幅に削減できます。ただし、前テナントの内装が自社に合わない場合、かえって改修費用がかかることもあるため、事前の確認が重要です。

5. 家具はリースやサブスクを活用する

デスク・椅子などの什器を購入するのではなく、リースやサブスクリプションサービスを利用する方法です。初期費用を抑えられるだけでなく、移転時の処分コストも削減できます。

6. 引越しは閑散期を狙う

引越し業者の繁忙期(3〜4月)を避けることで、引越し費用を2〜3割抑えられることがあります。可能であれば、6〜8月や11〜12月の閑散期に移転スケジュールを設定しましょう。

7. 仲介会社を比較する

オフィス仲介の手数料は「賃料の1ヶ月分」が上限ですが、仲介会社によって手数料を半額にしているケースや、キャッシュバックを提供しているケースがあります。複数の仲介会社に相談し、条件を比較することをおすすめします。

オフィス賃料の相場や費用についてさらに詳しく知りたい方は、セットアップオフィスの賃料相場【2026年最新版】もあわせてご覧ください。

まとめ|スタートアップのオフィス選びは「今の最適」より「半年後の最適」で考える

スタートアップのオフィス選びにおいて、最も重要なのは「今の規模に最適なオフィス」ではなく「半年〜1年後の規模に対応できるオフィス」を選ぶことです。

本記事のポイントを改めて整理すると、以下の通りです。

  • 10名以下(創業期):セットアップオフィスの小規模区画やレンタルオフィスで初期費用を最小化する
  • 10〜30名(拡大期):セットアップオフィスの中規模区画で、初期費用を抑えつつ採用に好影響を与える空間を確保する
  • 30名以上(成長期):企業文化を体現できる賃貸オフィスや、大型セットアップオフィスを検討する
  • 初期費用の差は歴然:セットアップオフィスなら一般賃貸と比べて500〜1,000万円以上の削減が可能
  • エリア選びは採用戦略と連動:品川区(五反田)はコスパ最強、渋谷区はエンジニア採用に最適

Growth Officeでは、東京都内のセットアップオフィスを多数掲載しています。エリア・面積・賃料などの条件で絞り込んで検索できるので、まずはどんな物件があるかチェックしてみてください。

\ 初期費用を抑えてすぐ入居できるオフィスを探す /
セットアップオフィスを検索する

オフィス選びでお悩みの方、具体的な物件の相談をしたい方は、お気軽にお問い合わせください。スタートアップのフェーズや予算に合わせた最適なオフィスをご提案します。

オフィス選びの無料相談はこちら

オフィス探しでお困りですか?

敷金0円物件やセットアップオフィスなど、 お客様のニーズに合わせた最適な物件をご提案いたします。