オフィス移転

オフィス移転の補助金・助成金を紹介|種類や申請方法・注意点と併せて敷金の減額サービスを紹介

Growth Office 編集部
オフィス移転の補助金・助成金を紹介|種類や申請方法・注意点と併せて敷金の減額サービスを紹介

オフィス移転を検討している企業にとって、費用負担は大きな課題の一つです。移転には賃料や内装工事費、引越し費用など多額の初期投資が必要になります。そんな中、国や地方自治体が提供する補助金・助成金を活用すれば、移転にかかるコストを大幅に削減できる可能性があります。

本記事では、オフィス移転で利用できる補助金・助成金制度から申請方法、注意点まで詳しく解説します。また、補助金以外の費用削減方法として敷金減額サービスについても紹介しますので、移転計画の参考にしてください。

オフィス移転の補助金・助成金はやや煩雑

補助金の申請は一般的に手続きが複雑ですが、オフィス移転に関する補助金はさらに煩雑さが増す傾向にあります。多くの補助金制度では「生産性向上」「新規事業展開」「雇用創出」といった明確な政策目的に沿った事業であることが求められるためです。

単純にオフィスを移転するだけでは採択されにくく、移転によってどのような効果を生み出すのかという目的の肉付けやストーリー構築が不可欠になります。さらに、物件賃料、内装工事、IT機器、オフィス家具、搬出入費用など補助対象となる項目が多岐にわたるため、申請書類の作成にも相当な時間と労力が必要です。

オフィス移転で使える補助金制度

オフィス移転時に活用できる補助金制度は複数存在します。ここでは主要な5つの補助金制度について詳しく解説します。

  • ものづくり補助金
  • 事業再構築補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 事業承継・M&A補助金
  • IT導入補助金

ものづくり補助金

ものづくり補助金は中小企業・小規模事業者の設備投資を支援する制度で、2025年も実施予定となっています。補助上限額は最大4000万円と非常に高額で、オフィス移転に伴う生産性向上を目的とした設備導入に活用できます。

移転によって新たな製造設備や検査機器を導入し、生産プロセスの改善を図る場合などが対象となるでしょう。ただし、単純な移転ではなく革新的なサービス開発や生産性向上が明確に示される必要があります。申請には事業計画書の作成が必要で、審査も厳格に行われます。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は新市場進出や事業転換を支援する制度です。2025年1月から3月にかけて第13回公募が最終回として実施されており、今後の新規申請機会は限定的となります。オフィス移転を機に新分野展開や業態転換を行う企業にとっては魅力的な選択肢でしょう。

補助金額も数千万円規模と大きく、移転に伴うDX化推進や新規事業のための設備投資に活用可能です。申請には認定支援機関との連携が必要で、3~5年の事業計画策定も求められます。事前着手制度は廃止されているため、交付決定前の契約は補助対象外となる点に注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は従業員数の少ない事業者を対象とした制度で、2025年第17回公募が5月1日から開始予定です。補助上限額は50万円程度と他の制度に比べて少額ですが、申請要件が比較的緩やかで採択率も高めの傾向があります。

オフィス移転に伴う販路開拓や生産性向上の取り組みに活用でき、内装工事費や設備購入費、広告宣伝費などが補助対象となります。商工会議所での事前相談が必要で、経営計画の策定も求められますが、小規模事業者にとっては使いやすい制度といえるでしょう。

事業承継・M&A補助金

事業承継・M&A補助金は2025年度から名称変更された新しい制度で、事業承継を契機としたオフィス移転に活用できます。5年以内に事業承継を予定している企業の設備投資や、M&A後の経営統合に必要な費用が補助対象となっています。

補助上限額は最大2000万円に引き上げられ、新設されたPMI推進枠により統合後の環境整備もサポートされます。親族内承継や従業員承継だけでなく、M&Aによる事業継続も対象となるため、事業承継を検討している企業にとって有力な選択肢となるでしょう。

IT導入補助金

IT導入補助金は中小企業のITツール導入を支援する制度で、オフィス移転時のシステム環境整備に活用できます。通常枠、セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠の3種類があり、補助額は5万円から450万円まで幅広く設定されています。

新オフィスでのクラウドサービス導入、業務効率化ソフトウェアの購入、セキュリティシステムの構築などが対象となります。IT導入支援事業者を通じた申請が必要で、導入するITツールも事前に登録されたものから選択する仕組みです。比較的申請しやすく、移転を機にデジタル化を推進したい企業におすすめです。

オフィス移転で使える助成金制度

広告

補助金に加えて、オフィス移転時に活用できる助成金制度も存在します。ここでは主要な2つの助成金について解説します。

  • キャリアアップ助成金
  • 働き方改革推進支援助成金

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は非正規雇用労働者の待遇改善を支援する厚生労働省の制度です。2025年4月から制度改正により、従来80万円だった支給額が40万円に減額されましたが、重点支援対象者に該当する場合は2期80万円の支給を受けられます。

オフィス移転を機に職場環境を改善し、パートや契約社員の正社員化を図る場合に活用可能です。移転によって働きやすい環境を整備し、従業員のキャリアアップを促進することで、人材の定着率向上も期待できるでしょう。申請には事前のキャリアアップ計画書提出が必要です。

働き方改革推進支援助成金

働き方改革推進支援助成金は中小企業の働き方改革を支援する制度で、2025年度も拡充予定となっています。オフィス移転を機にテレワーク環境の整備や労働時間短縮のための設備導入を行う場合に活用できます。

時間外労働上限設定コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善特例コースなど複数のメニューが用意されており、企業の状況に応じて選択可能です。補助率は4分の3から5分の4と高く設定されており、上限額もコースによって50万円から200万円まで幅があります。労働環境の改善は従業員満足度向上にもつながるため、移転効果を最大化できるでしょう。

オフィス移転のイニシャルコストを簡単に削減する方法

補助金・助成金以外にも、オフィス移転の初期費用を削減する方法があります。ここでは即効性の高い2つの方法について解説します。

  • 敷金0円サービスの利用
  • セットアップオフィス・内装付きオフィスの利用

敷金0円サービスの利用

オフィス移転で最も負担が大きいのが敷金です。一般的に賃料の6~12ヶ月分が必要となるため、数百万円から数千万円の資金が必要になります。日商保の「敷金半額君」は、この敷金負担を大幅に軽減できるサービスです。

サービス名は「半額君」ですが、実際には全額減額も可能で、企業の資金繰りを大幅に改善できます。保証会社が敷金の役割を代替するため、オフィス移転時の初期費用を最小限に抑制可能です。浮いた資金は内装工事や設備投資に回すことができ、より良いオフィス環境の構築に役立てられるでしょう。

セットアップオフィス・内装付きオフィスの利用

セットアップオフィスは内装工事が完了済みの物件で、入居後すぐに業務開始できるのが最大のメリットです。内装工事費用が不要なため、初期費用を大幅に削減でき、工事期間中の仮オフィス費用も発生しません。

特にスタートアップ企業や小規模事業者にとっては、限られた資金を有効活用できる選択肢となります。ただし、月額賃料に内装費用が含まれているため、ランニングコストは通常の物件より高くなる傾向があります。短期間での再移転予定がある場合や、初期投資を抑えたい場合には非常に有効な選択肢といえるでしょう。

地方自治体でもオフィス移転・拠点開設時に使える補助金・助成金がある

地方自治体では企業誘致やスタートアップ支援のため、独自の補助金・助成金制度を設けています。例えば福岡県では「福岡よかとこ起業支援金」として上限200万円の補助金を提供しており、地域課題解決を目的とした新規事業に対して手厚い支援を行っています。

福岡市でも「新規創業促進補助金」「研究開発型スタートアップ成長支援事業補助金」など、創業者向けの支援制度が充実しています。また、東京圏から地方への移住と合わせて起業する場合には、移住支援金との併用も可能です。

地方自治体の制度は国の制度と比較して申請要件が緩やかな場合が多く、採択率も高い傾向にあるため、移転先の自治体制度を事前に調査することをおすすめします。

補助金・助成金申請の流れ

補助金・助成金の申請から受給までには一定の流れがあります。ここでは基本的な手続きの流れについて解説します。

  • 申請書類の作成と提出
  • 事業実施と実績報告
  • 補助金・助成金の受給

申請書類の作成と提出

補助金・助成金の申請は、まず公募要領の確認から始まります。制度ごとに申請要件や補助対象経費が異なるため、詳細な確認が必要です。申請書類には事業計画書、収支予算書、会社概要書などが含まれ、移転の目的や効果を具体的に記載する必要があります。

特に重要なのは、単なる移転ではなく生産性向上や新規事業展開などの政策目的との整合性を明確に示すことです。多くの制度で電子申請が導入されており、GビズIDプライムアカウントの取得が必要になります。申請期限は厳格に設定されているため、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。

事業実施と実績報告

補助金・助成金の採択通知を受けた後は、交付申請手続きを経て事業を実施します。補助事業期間中は計画通りに事業を進める必要があり、大幅な変更がある場合は事前承認が必要です。オフィス移転の場合、内装工事や設備導入のスケジュール管理が重要になります。

事業完了後は実績報告書を提出し、補助対象経費の支払いを証明する領収書などの証憑書類の添付が求められます。報告内容に不備があると補助金の減額や返還を求められる場合があるため、正確な書類整備が不可欠です。

補助金・助成金の受給

実績報告の審査が完了すると、補助金額が確定し支給手続きが開始されます。多くの制度では後払い方式を採用しているため、事業完了から入金まで数ヶ月を要する場合があります。補助金・助成金は雑収入として扱われ、法人税や所得税の課税対象となる点に注意が必要です。

また、一定の利益が出た場合には収益納付が求められる制度もあります。受給後も事業化状況報告などの継続的な義務が発生する場合があるため、長期的な管理体制の整備も重要になります。適切な会計処理と報告体制を整えることで、スムーズな受給手続きが可能になるでしょう。

オフィス移転で補助金・助成金を活用する際の注意点

補助金・助成金を活用する際には、いくつかの重要な注意点があります。ここでは主要な4つのポイントについて解説します。

  • 支給は後払いが基本
  • 重複受給が禁止されている場合
  • 課税対象になる可能性
  • 事業化状況報告義務が5年間継続

支給は後払いが基本

補助金・助成金の大部分は後払い制度を採用しており、事業完了後の実績報告審査を経て支給されます。つまり、オフィス移転にかかる費用は一旦全額を自己資金で負担する必要があるということです。例えば1000万円の移転費用で500万円の補助を受ける場合でも、移転時には1000万円全額を用意しなければなりません。

補助金の入金は事業完了から数ヶ月後になるため、この期間の資金繰りを事前に計画しておくことが重要です。金融機関からのつなぎ融資の検討や、移転スケジュールの調整など、資金計画を慎重に立てる必要があります。

重複受給が禁止されている場合

同一の事業に対して複数の補助金・助成金を同時に受給することは、多くの場合禁止されています。特にものづくり補助金、事業再構築補助金、小規模事業者持続化補助金などの経済産業省系の制度では、重複申請が厳格に制限されています。

ただし、補助対象となる経費や事業内容が明確に分離できる場合には、異なる制度への申請が認められる場合もあります。申請前には各制度の公募要領を詳細に確認し、必要に応じて事務局への問い合わせを行うことが重要です。重複受給が発覚した場合には補助金の返還を求められるため、慎重な検討が必要になります。

課税対象になる可能性

受給した補助金・助成金は会計上「雑収入」として計上され、法人税や所得税の課税対象となります。消費税については課税対象外ですが、所得税や法人税については適切な申告が必要です。ただし、補助金の種類によっては圧縮記帳という特例措置により、税負担を軽減できる場合があります。

また、申請年度と受給年度が異なる場合には、会計処理に注意が必要です。年度末近くに申請した場合、受給が翌年度になることが多いため、税務上の取り扱いについて事前に税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

事業化状況報告義務が5年間継続

ものづくり補助金や事業再構築補助金などでは、補助事業完了後5年間にわたって事業化状況報告を行う義務があります。毎年の売上状況、従業員数の変化、賃金水準の達成状況などを詳細に報告する必要があり、目標未達の場合には補助金の返還を求められる場合もあります。

事業化状況報告を怠ると交付決定の取り消しや加算金の納付が必要になるため、長期的な管理体制の整備が不可欠です。報告時期は毎年決算日から3ヶ月後までと定められており、継続的な書類整備と報告体制の構築が重要になります。補助金申請前にこれらの継続義務について十分に理解しておくことが必要です。

まとめ|オフィス移転の補助金活用は計画的に進めよう

オフィス移転で活用できる補助金・助成金制度は多岐にわたりますが、いずれも申請手続きが複雑で、単純な移転だけでは採択が困難です。生産性向上や新規事業展開などの明確な目的を持ち、ストーリー性のある事業計画の構築が成功の鍵となります。

また、後払い制度や継続的な報告義務など、申請前に理解しておくべき注意点も多数存在します。一方で、敷金減額サービスやセットアップオフィスの活用など、補助金以外にも初期費用を削減する方法があります。

これらの選択肢を総合的に検討し、自社の状況に最適な移転計画を立てることが重要です。専門家のサポートも活用しながら、計画的にオフィス移転を進めることで、費用負担を最小限に抑えつつ、理想的な職場環境を実現できるでしょう。

オフィス探しでお困りですか?

敷金0円物件やセットアップオフィスなど、 お客様のニーズに合わせた最適な物件をご提案いたします。

無料でお問い合わせ