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オフィス移転の費用相場はいくら?規模別の内訳と7つのコスト削減方法

Growth Office 編集部
オフィス移転の費用相場はいくら?規模別の内訳と7つのコスト削減方法

オフィス移転を検討する際、最も気になるのが「結局いくらかかるのか?」という費用の問題です。

オフィス移転にかかる費用の相場は、敷金・内装工事・什器購入などすべて含めて1坪あたり20〜40万円が目安。10人規模(20坪)で約600〜700万円、50人規模(100坪)で約4,000〜4,500万円が一般的です。

ただし、2026年現在の東京オフィス市場は空室率0.9%と過去最低水準まで逼迫しており、賃料は前年比+7.5%で上昇中。移転のタイミングや物件タイプの選び方によって、費用は数百万円単位で変わります。

この記事では、オフィス移転にかかる全費用の内訳と規模別の相場を、複数の事例データをもとに解説。さらに、2026年の市場環境を踏まえた移転判断のポイントや、セットアップオフィスの損益分岐点の試算、7つのコスト削減方法まで網羅的にお伝えします。

オフィス移転費用の全体相場【規模別の早見表】

オフィス移転にかかる費用は、企業の規模(従業員数)とオフィスの広さ(坪数)で大きく変わります。以下の早見表で、自社の規模に近い金額感をまず把握してください。

従業員数オフィス面積移転費用の総額目安総額÷坪数の目安
〜10人20坪600〜700万円約30〜35万円/坪
11〜30人50坪1,700〜2,400万円約34〜48万円/坪
31〜50人100坪4,000〜4,500万円約40〜45万円/坪
51〜80人150坪6,000〜8,000万円約40〜53万円/坪
100人以上200坪〜1億円〜約50万円〜/坪

※金額は東京都心部で通常のオフィス物件に入居し、内装工事・什器購入を行う場合の目安です。セットアップオフィスや居抜き物件を選ぶ場合は、これらの費用がかからないため大幅に抑えられます。

上記の金額は、敷金・内装工事・什器購入・引っ越し費用などをすべて含んだ総額です。費用の大部分を占めるのは「敷金(賃料の3〜12ヶ月分)」と「内装工事費(坪20〜35万円)」の2項目です。次のセクションで、すべての費用項目を一つひとつ解説します。

オフィス移転にかかる費用の内訳と項目別の相場

オフィス移転の費用は、大きく「入居時」「退去時」「その他」の3つに分かれます。ここでは各項目の内容と相場を、坪単価・人数単価ベースで解説します。

新オフィスの契約費用(敷金・礼金・仲介手数料・保証会社)

新オフィスに入居する際、最も大きな出費となるのが契約時の初期費用です。

費用項目相場備考
敷金(保証金)賃料の3〜12ヶ月分50坪未満は3〜6ヶ月、50坪以上は6〜12ヶ月が目安
礼金賃料の0〜2ヶ月分大手デベロッパー物件は0のケースが多い
仲介手数料賃料の1ヶ月分+消費税宅建業法で上限が定められている
保証会社加入料賃料の1〜2ヶ月分敷金減額時に求められることが多い
火災保険料年間数万〜数十万円面積・業種により変動
前払い賃料賃料1〜2ヶ月分契約月+翌月分を前払い

たとえば月額賃料50万円・敷金6ヶ月のオフィスであれば、契約時だけで「敷金300万円+礼金50万円+仲介手数料55万円+前払い賃料100万円」=約505万円が必要になります。移転費用全体の中で最大の比率を占める項目です。

内装・設備工事費用とA工事・B工事・C工事の違い

スケルトン(内装なし)の物件に入居する場合、内装工事は避けて通れません。

工事の種類坪単価の目安内容
スケルトンからの新装20〜35万円/坪間仕切り、天井、照明、空調、電気すべて
居抜き物件の改装10〜15万円/坪既存内装を活かした部分改修
セットアップオフィスほぼ0円内装・什器込みの物件(賃料に上乗せ)

注意したいのが「A工事・B工事・C工事」の区分です。

  • A工事:ビルオーナーの費用負担・業者指定(共用部の工事など)
  • B工事:テナントの費用負担だがオーナー指定業者が施工(空調・防災設備など)
  • C工事:テナントの費用負担・業者選定も自由(間仕切り・内装仕上げなど)

テナントがコントロールできるのはC工事のみです。B工事はオーナー指定業者への発注となるため、相場より割高になりがちです。見積もり段階でB工事とC工事の範囲を確認し、B工事の金額が想定を超えていないかチェックしましょう。

什器・家具・IT環境の整備費用

費用項目単価の目安備考
オフィス家具(デスク・チェア等)15〜30万円/人新品購入の場合。中古なら5〜10万円/人
IT・ネットワーク機器3〜7万円/人LAN配線、Wi-Fi AP、電話設備など
セキュリティ設備5〜15万円/拠点入退室管理、防犯カメラなど

10人規模で新品什器を揃えると150〜300万円、IT環境整備に30〜70万円が目安です。既存の家具やPC機器を持ち込めば大幅にコストを抑えられます。

引っ越し・運搬費用

オフィスの引っ越し費用は、従業員1人あたり2〜5万円が相場です。

規模費用目安備考
10人規模20〜50万円2tトラック1〜2台程度
30人規模60〜150万円4tトラック複数台
50人規模100〜250万円専門の法人引っ越し業者推奨

1〜3月の繁忙期は通常の1.5倍程度に跳ね上がることもあるため、移転時期を調整できる場合は閑散期を狙うのが有効です。また、IT機器の移設・セットアップは引っ越し業者とは別に専門業者が必要になるケースが大半です。

旧オフィスの退去費用(原状回復・不用品廃棄)

退去時に最も大きな出費となるのが原状回復工事です。

オフィス規模坪単価の目安総額目安
小規模(〜30坪)3〜6万円/坪75〜180万円
中規模(31〜100坪)3〜5万円/坪90〜500万円
大規模(101〜300坪)5〜8万円/坪500〜2,400万円

原状回復費用でよくあるトラブルが、ビルオーナー指定業者からの高額見積もりです。初回見積もりが適正価格の1.5〜2倍というケースも珍しくありません。必ず見積もり内容を精査し、可能であれば専門家のセカンドオピニオンを取ることをおすすめします。

不用品の廃棄費用は、2tトラック1台あたり7〜8万円、4tトラックで12〜15万円が目安です。

その他の諸費用(届出・住所変更・名刺・告知)

見落としがちですが、移転に伴う事務的な費用も積み重なると無視できません。

費用項目目安金額
法務局への登記変更3万円(登録免許税)
名刺・封筒・パンフレット刷新10〜30万円
ホームページ・Googleビジネス等の住所変更社内対応なら0円
移転案内状の作成・送付5〜15万円
各官公庁への届出(税務署・年金事務所等)手続き費用は無料だが人件費がかかる

合計で20〜50万円程度を見込んでおくと安心です。

2026年のオフィス市場動向と移転費用への影響

オフィス移転費用は、物件の相場や市場環境によって大きく左右されます。2026年現在の東京オフィス市場は、移転を検討する企業にとって厳しい状況が続いています。

都心5区の空室率は0.9%──"空室枯渇"時代に突入

JLLの調査によると、2025年第3四半期末時点で東京Aグレードオフィスの空室率は0.9%まで低下しました。特に丸の内・大手町エリアは0.1%とほぼ満室状態です。

三鬼商事のデータでも、都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の平均空室率は2.15%と11ヶ月連続で低下しています。コロナ禍で一時的に上昇した空室率は完全に解消され、出社回帰の本格化とともにオフィス需要が急拡大しています。

この状況が移転費用に与える影響は明確です。空室が少ないため物件の選択肢が限られ、条件交渉(賃料値下げ、フリーレントなど)でテナント側が不利になっています。

賃料は前年比+7.5%、2029年には坪44,000円予測

都心5区Aグレードオフィスの平均賃料は、2025年第3四半期末時点で月額37,042円/坪。前年比+7.5%の上昇です(出典:JLL)。三鬼商事の既存ビルデータでも、都心5区平均賃料は21,969円/坪と24ヶ月連続で上昇を記録しています。

JLLの予測では、この上昇トレンドは当面続き、2029年末には月額44,000円/坪に達する見通しです(出典:JLL)。

つまり、同じ50坪のオフィスでも、今契約すれば月額賃料は約110万円ですが、3年後には約120万円以上になる可能性があります。移転を先送りにすることで、月額のランニングコストが確実に増加するリスクがあるのです。

フリーレント・敷金交渉が困難化している背景

空室率が高かった2020〜2022年頃は、フリーレント(入居後1〜3ヶ月間の賃料免除)や敷金の減額交渉が比較的通りやすい時期でした。しかし現在の市場では、オーナー側に物件を埋める切迫感がないため、こうした交渉は成立しにくくなっています。

また、建築資材と人件費の高騰により、原状回復工事費も前年比10%以上アップしている物件が出てきています(出典:B工事C工事費用削減ドットコム)。内装工事費も同様の傾向で、「同じ仕様の工事でも去年より高い」という状況が続いています。

今動くべきか?2028年の供給増を待つべきか?

「2025〜2026年に大量の新規オフィスが供給されるから、空室率が緩和するのでは?」という見方もあります。実際に2025年は約500,000㎡、2026年は約460,000㎡の新規供給が予定されていました。

しかし現実には、これらの新規供給は竣工前にほぼ満室となるペースで吸収されています。さらに建築費高騰の影響で、2028年以降の供給計画は大幅に見直され、当初予測より約25%縮小する見通しです。

結論としては、「待てば安くなる」と楽観できる状況にはありません。移転の必要性が明確であれば、現時点で条件の良い物件を確保する方が、トータルコストでは有利になる可能性が高いといえます。ただし、焦って条件面で妥協する必要もありません。セットアップオフィスや敷金減額サービスなど、初期費用を抑える手段を組み合わせることで、現在の市場環境でもコストを最適化することは十分可能です。

セットアップオフィスは本当にお得?実データで徹底検証

「内装付きのセットアップオフィスなら初期費用がかからない」──これは事実ですが、その分月額賃料は高くなります。では、トータルコストで見たときに本当にお得なのでしょうか?当社が取り扱う物件データをもとに検証します。

セットアップと通常オフィスの坪単価差は約1.5倍

当社(Growth Office)で取り扱っている東京都心のセットアップオフィスの坪単価と、三鬼商事が公表している都心5区の既存ビル平均賃料を比較します。

物件タイプ坪単価のレンジ平均坪単価
セットアップオフィス(当社取扱・都心)23,000〜52,000円約32,600円
通常オフィス(三鬼商事・都心5区既存ビル平均)約22,000円

セットアップオフィスは通常オフィスに対して平均で約1.5倍の坪単価です。この差額には、内装工事費や什器費がオーナー側で負担され、賃料に上乗せされている分が含まれています。なお、三鬼商事の都心5区既存ビル平均賃料は2026年1月時点で21,379円/坪です(出典:三鬼商事)。

入居年数別コストシミュレーション(30坪・10人規模)

30坪・10人規模のオフィスを想定し、セットアップと通常オフィスの累計コストを比較します。

前提条件:

  • 通常オフィス坪単価:22,000円/月 → 月額賃料66万円
  • セットアップ坪単価:32,000円/月 → 月額賃料96万円
  • 月額賃料差:30万円
  • 通常オフィスの内装工事費:30坪 × 25万円 = 750万円
  • 通常オフィスの什器購入費:10人 × 20万円 = 200万円
  • セットアップの初期工事費・什器費:0円
入居年数通常オフィスの累計コストセットアップの累計コスト差額
1年目1,742万円(初期950万+賃料792万)1,152万円セットアップが590万円安い
2年目2,534万円2,304万円セットアップが230万円安い
2年8ヶ月約2,800万円約2,800万円ほぼ同額(損益分岐点)
3年目3,326万円3,456万円通常オフィスが130万円安い
5年目4,910万円5,760万円通常オフィスが850万円安い
7年目6,494万円8,064万円通常オフィスが1,570万円安い

結論:2〜3年以内ならセットアップ、3年超なら通常オフィス

シミュレーションの結果、損益分岐点は約2年8ヶ月です。

  • 2〜3年以内の入居を想定:セットアップオフィスが有利。初期費用950万円の差は賃料差では埋まらない
  • 3年以上の長期入居を想定:通常オフィスが有利。内装投資を回収でき、年数が増えるほど差が開く
  • 移転の手軽さも加味:セットアップオフィスは退去時の原状回復も簡易になるケースが多く、次の移転コストも抑えられる

特にスタートアップや成長フェーズの企業で「2〜3年後にまた移転する可能性がある」場合は、セットアップオフィスのコストメリットが大きくなります。逆に、5年以上腰を据える前提であれば、通常オフィスで理想の内装をつくり込んだ方がトータルでは経済的です。

居抜きオフィスという第3の選択肢

セットアップと通常オフィスの間に位置するのが「居抜きオフィス」です。前テナントが使っていた内装・什器がそのまま残っている物件で、以下の特徴があります。

  • 賃料:通常オフィスとほぼ同等(内装費がオーナー負担ではないため上乗せされにくい)
  • 初期工事費:10〜15万円/坪程度の改装で済むことが多い
  • 注意点:内装のデザインやレイアウトを自社仕様にカスタマイズしにくい

「初期費用は抑えたいが、セットアップの賃料上乗せは避けたい」という企業には、居抜き物件が最もバランスの良い選択肢になることもあります。

オフィス移転費用を抑える7つの方法

移転費用は大きな出費ですが、工夫次第で数百万円単位のコスト削減が可能です。ここでは、実際に効果の大きい7つの方法を紹介します。

①敷金0円・敷金減額サービスを活用する

オフィス移転費用の中で最大の割合を占めるのが敷金です。賃料50万円のオフィスで敷金6ヶ月なら300万円、12ヶ月なら600万円にもなります。

近年は、保証会社を利用することで敷金を大幅に減額できるサービスが登場しています。たとえば敷金の削減額に対して年間5%程度の保証料を支払うことで、敷金を半額〜0円にすることが可能です。

敷金600万円を0円にした場合、その600万円を内装投資や設備充実に回せるため、資金効率は大幅に改善します。特にスタートアップや成長中の企業にとっては、キャッシュフローへのインパクトが大きい施策です。

②セットアップオフィス・居抜き物件で内装工事費をカット

前述のシミュレーションでも示した通り、セットアップオフィスを選べば内装工事費(坪20〜35万円)と什器費(1人15〜30万円)がまるごと不要になります。30坪のオフィスなら、それだけで約750〜1,000万円のコスト削減です。

居抜き物件も同様に、前テナントの内装を活かすことで工事費を10〜15万円/坪に抑えられます。ただし、物件の内装が自社の業態やブランドイメージに合わない場合は、結局改装が必要になることもあるため、内見時のチェックが重要です。

③フリーレント交渉で初期の賃料負担を軽減する

フリーレントとは、入居後の一定期間(通常1〜3ヶ月)の賃料が免除される仕組みです。月額賃料50万円のオフィスで3ヶ月のフリーレントが付けば、150万円の削減効果があります。

ただし、2026年現在は空室率の低下により、フリーレントの交渉は以前より難しくなっています。特に人気エリアや築浅物件では付かないケースも増えています。交渉の余地は物件によって異なるため、仲介会社に相談しながら進めるのが現実的です。

④既存の什器・家具を再利用する

新品のオフィス家具を全て買い替えると、10人分で150〜300万円の出費になります。デスクやチェアの状態が良ければ、そのまま新オフィスに持ち込むのが最もシンプルなコスト削減策です。

また、不要になった什器はオフィス家具の買取業者に売却できることもあります。処分費用を抑えるだけでなく、多少の収入にもなるため、廃棄前に買取査定を取ることをおすすめします。

⑤複数業者への相見積もりで適正価格を把握する

内装工事、引っ越し、原状回復のいずれも、1社だけの見積もりで決めると割高になるリスクがあります。最低でも2〜3社から相見積もりを取り、項目ごとの金額を比較しましょう。

特に原状回復工事は、ビルオーナー指定業者の見積もりが相場の1.5〜2倍になるケースが報告されています。指定業者以外に見積もりが取れない場合でも、見積もり内容を専門家に査定してもらうことで、適正な範囲での値下げ交渉が可能になります。

⑥補助金・助成金を活用する(IT導入補助金ほか)

オフィス移転に関連して活用できる公的支援制度があります。

制度名概要補助上限
IT導入補助金ITツール導入費用の一部を補助最大450万円
小規模事業者持続化補助金販路開拓に伴う費用を補助最大200万円
ものづくり補助金設備投資・システム構築費を補助最大1,250万円

いずれも移転費用そのものが直接対象になるわけではありませんが、移転に伴うIT環境の刷新や設備投資と組み合わせることで活用できます。申請には事業計画書の作成が必要なため、早めの準備が重要です。

⑦移転時期を繁忙期(1〜3月・9〜12月)から外す

オフィスの引っ越し業者は、1〜3月と9〜12月に需要が集中します。この時期は料金が通常の1.3〜1.5倍に跳ね上がることも珍しくありません。

4〜6月の閑散期に移転を設定できれば、引っ越し費用だけでなく、内装工事業者のスケジュールにも余裕が生まれ、工事費の交渉もしやすくなります。移転時期に柔軟性がある場合は、この点だけで数十万〜百万円単位のコスト差が出ることがあります。

オフィス移転費用が想定以上に膨らむ3つの落とし穴

見積もり時点では問題なさそうに見えても、実際に移転を進めると「想定外の出費」が発生するケースは少なくありません。特に多いのが以下の3パターンです。

B工事の費用はテナント側でコントロールできない

前述の通り、B工事(空調・防災設備など)はテナントが費用を負担しつつも、施工業者はビルオーナーが指定します。つまり、テナント側で相見積もりを取って安い業者を選ぶことができません。

結果として、B工事の費用が坪あたり10〜40万円と幅が大きく、当初想定を大幅に超えることがあります。物件契約前にB工事の範囲と概算費用をオーナー側に確認し、想定予算に織り込んでおくことが必須です。

工期遅延で旧オフィスと新オフィスの二重賃料が発生する

内装工事が予定通りに完了せず、新オフィスへの入居が遅れるケースがあります。この場合、旧オフィスの退去期限は変えられないため、旧オフィスの延長賃料と新オフィスの賃料が同時に発生する「二重賃料」状態になります。

月額賃料50万円のオフィスで1ヶ月遅延すれば、追加コストは50万円。2ヶ月遅延なら100万円です。これを防ぐには、工事スケジュールに最低2〜3週間のバッファを持たせること、そして旧オフィスの解約通知は工事完了の確認後に出すのが理想です。

原状回復費用の"サバ読み見積もり"に注意

退去時の原状回復工事において、ビルオーナー指定業者から出される見積もりが適正価格より大幅に高いケースが頻発しています。業界の実態として、初回見積もりが適正価格の1.5〜2倍になることは珍しくありません。

よくある不当な上乗せのパターンとしては、通常の経年劣化(自然損耗)まで全面張替え対象にされる、現地調査なしで面積だけから概算された"安全マージン込み"の見積もりが出る、などがあります。

対策としては、見積もり内容を項目ごとに精査し、不要な工事項目がないか確認すること。また、原状回復の専門業者にセカンドオピニオンを依頼することで、3割前後のコスト削減に成功した事例もあります。

オフィス移転費用のよくある質問

Q. オフィス移転費用の勘定科目は?

主な費用の勘定科目は以下の通りです。敷金・保証金は「差入保証金」(資産計上)、礼金や仲介手数料は「支払手数料」または「地代家賃」、内装工事費は「建物附属設備」(資産計上・減価償却)、引っ越し費用は「雑費」または「荷造運賃」で処理するのが一般的です。金額や耐用年数により処理方法が変わるため、税理士への確認をおすすめします。

Q. オフィスの移転費用は全額経費にできる?

引っ越し費用や不用品処分費など、一時的な支出はその期の経費として計上できます。ただし、内装工事費や什器購入費は資産計上して減価償却するケースが多く、全額を一括で経費にはできないのが一般的です。20万円未満の少額資産については、一括償却や即時償却の特例が使える場合もあります。

Q. 移転の準備はどのくらい前から始めるべき?

一般的には6ヶ月〜1年前から準備を始めるのが理想です。物件選定に1〜3ヶ月、内装工事に1〜2ヶ月、引っ越し手配に1ヶ月程度を見込む必要があります。特に2026年現在は空室率が低く物件探しに時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールが重要です。

Q. 繁忙期を避けるとどれくらい安くなる?

引っ越し業者の料金は、繁忙期(1〜3月・9〜12月)と閑散期(4〜6月)で1.3〜1.5倍の差が出ることがあります。50人規模の移転であれば、時期の調整だけで30〜50万円程度のコスト削減が見込めます。また、閑散期は内装工事業者のスケジュールにも余裕があるため、工事費の交渉もしやすくなります。

Q. 10坪以下の小規模オフィスでも移転費用は高い?

10坪以下の小規模オフィスの場合、敷金は賃料の3ヶ月分程度で済むことが多く、内装工事費も最小限に抑えられます。セットアップオフィスを選べば、初期費用は敷金+前払い賃料+仲介手数料の100〜200万円程度で収まるケースもあります。

まとめ

オフィス移転にかかる費用は、10人規模で600〜700万円、50人規模で4,000〜4,500万円が目安です。最も大きな割合を占めるのは敷金と内装工事費の2項目であり、ここをどう最適化するかが総額を左右します。

2026年現在のオフィス市場は空室率0.9%と過去最低水準にあり、賃料は上昇トレンドが続いています。移転の必要性が明確であれば、先送りにするほどコストが膨らむリスクがある点は認識しておくべきでしょう。

一方で、セットアップオフィスや敷金減額サービスなど、初期費用を大幅に抑える手段も充実してきています。自社の入居期間や成長計画に合わせて、最適な物件タイプとコスト削減策を組み合わせることが、移転成功の鍵です。

Growth Officeでは、敷金0円物件やセットアップオフィスを含む豊富な物件情報をご用意しています。オフィス移転の費用についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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