オフィス移転

【特集】オフィスへのこだわりは適度にした方がいいという話

Growth Office 編集部
【特集】オフィスへのこだわりは適度にした方がいいという話

オフィス環境の重要性が叫ばれる昨今、その在り方について一石を投じたい。筆者自身、オフィス移転の際に内装へのこだわりが過ぎ、貴重な教訓を得た経験がある。

本稿では、その反省を踏まえ、適度なこだわりの重要性について論じる。起業間もない方々や、オフィス移転を検討されている経営者の方々にとって、一考の価値があるものになるのではないだろうか。

オフィス移転で内装にこだわりすぎた私の失敗談

数年前、事業規模の拡大に伴い、オフィス移転を決断した際の話である。当時の私は「理想のオフィス」の実現に傾倒するあまり、様々な観点を見落としてしまった。デザイン誌を渉猟し、インテリアショップを巡覧し、「洗練された快適空間」の創出に心血を注いだ。

結果として、予算は超過し、工期は遅延、従業員の意見聴取も不十分なままであった。完成したオフィスは確かに視覚的には秀逸であったが、実用性に欠ける側面が散見された。

例えば、デザイン重視の椅子は長時間の着座に不向きであり、従業員からの評価は芳しくなかった。また、オープンスペースの過度な重視により、集中作業に適した空間が不足する事態となった。この経験から、美観のみならず機能性や従業員の声を重視することの重要性を痛感した次第である。

内装はプロに任せたほうがいいかも

上述の失敗を経て、次回のオフィス改装では内装を専門家に委託する決断を下した。当初は「自社の特性は自らが最も熟知している」という思い込みがあったが、実際に専門家に依頼してみると、その考えが誤謬であったことを認識せざるを得なかった。

専門の内装業者は、デザイン面のみならず、空間の効率的活用法、従業員の動線、さらには法規制に至るまで精通している。彼らの知見を活用することで、美観と機能性を両立したオフィスの実現が可能となった。加えて、専門家に委託することで、経営陣は本業に注力できるという副次的効果も得られた。

無論、全面的な委任ではなく、企業理念や従業員の要望は明確に伝達した。専門家の技術と我々の理念が融合することで、理想的なオフィスが誕生したのである。内装へのこだわりは理解できるが、時として専門家の知見を借りることも賢明な選択であると実感した次第である。

セットアップオフィスという選択肢

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内装への過度なこだわりによる失敗を経験した後、次に検討したのがセットアップオフィスという選択肢であった。これは、内装や基本的な設備が既に整備されているオフィスを指す。当初は「既製品」的な印象から躊躇があったが、実地見学を行うと、その魅力に気付かされた。

まず、移転の迅速性が特筆すべき点である。内装工事の期間が不要であるため、意思決定から入居までの時間が大幅に短縮される。コスト面でも、ゼロからデザインする場合と比較して、顕著な優位性がある。また、専門家によるデザインであるため、動線や空間利用の効率性も高い。無論、完全に要求を満たすわけではないが、些少な調整で十分に機能的なオフィスとなり得る。

特に、創業間もない企業や急成長期にある企業にとって、この選択肢は魅力的であると考える。「こだわり」と「効率性」のバランスを追求するならば、セットアップオフィスは十分に検討に値する選択肢であると言えよう。

内装より他のことを考えるべき

オフィスの内装へのこだわりも一定の重要性はあるが、それ以上に注力すべき事項が存在する。例えば、人材育成、チームビルディング、新規事業開発など、企業の成長に直結する要素である。内装に過度の時間と資金を投じるあまり、これらの本質的な部分が疎かになっては本末転倒と言わざるを得ない。

筆者の経験上、優れた内装よりも、高度なスキルを有する従業員や風通しの良い組織文化の方が、企業の成功には重要である。また、顧客との関係構築や市場分析により注力すべきであったという反省もある。

オフィスの重要性は認めつつも、それは企業を構成する一要素に過ぎない。内装に割く時間と資源を、他の重要な経営課題に振り分けることで、より大きな成果を得られる可能性がある。経営資源の均衡の取れた配分が、結果として企業全体の成長につながるのではないだろうか。

適度なこだわりって? 私なりの答え

多様な経験を経て、筆者なりの「適度なこだわり」の定義に到達した。それは、「機能性」「快適性」「コスト」この三要素のバランスを適切に保つことである。機能性においては、業務効率を向上させる動線や、適切な会議空間の確保が肝要である。

快適性に関しては、適切な照明や空調、長時間の着座に耐え得る椅子など、長時間の労働にも耐え得る環境整備が重要である。コストについては、企業の規模や成長段階に応じた適切な予算設定が鍵となる。また、従業員の意見を傾聴することも重要である。彼らが日常的に使用する空間であるため、その声を反映させることで、より機能的なオフィスとなり得る。

さらに、将来の拡張性も考慮に入れるべきである。急成長の可能性がある場合、柔軟に対応可能なレイアウトを選択することも一案である。結論として、「適度なこだわり」とは、企業全体のバランスを俯瞰しつつ、オフィスにも適切な注意を払うことではないだろうか。

結びに|あなたの会社の「顔」づくり

オフィスが企業の「顔」であることは疑いようがない。しかし、その造作に全てを費やすのは賢明とは言えまい。筆者の経験則から言えば、適度にこだわりつつ、バランスを保つことが肝要である。内装に過度に傾注するあまり、企業の成長が停滞しては本末転倒である。

大切なのは、オフィスを通じて企業の理念や文化を表現しつつ、同時に従業員の生産性と満足度を高めることである。オフィスは確かに重要だが、それは企業成功の一要素に過ぎない。適度なこだわりを持ちつつ、他の重要な経営課題にも等しく注力することで、真に成功する企業の「顔」が作り上げられるのではないだろうか。最後に、読者の皆様には、本稿を参考に、自社に最適なオフィス環境の構築を模索していただければ幸いである。

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